漢方薬
さて、今回担当は、院長の山口です。
今年に入り、本格的に漢方薬を取り扱いようになりました。
漢方薬というと、苦い、飲みにくそう、美味しくないというイメージがないでしょうか?
現代の漢方薬は、非常に飲み易く、僕のイメージはちょっと高級感のある、
インスタントコーヒーです。
最近出た、雑誌「日経大人のOFF 8月号」です。
非常に分かり易く書かれており、基礎を理解する
にはもってこいだと思います。
その中から一部抜粋しながら説明します。
僕は、東洋医学は2000年前から存在し、
非常に優れた医学であると思っています。
東洋医学を知る上で欠かせないのが、陰陽五行論です。
万物の変化は”気”の運動だと考えました。
この運動を説明したのが陰陽五行論です。
陰陽論とは、陰は、生命の源で、水をあらわす、
陽は、生命を促進する物、光を意味する。
光と水があって、初めて生命が生まれるように
どちらが良い悪いという考えではなく、物事には必ず
陰と陽の要素を持ち、それが関連しながら変化し続けるという考えです。
東洋医学では、陰は、血をあらわし、陽は、気を表します。
また、五行論とは、万物を、木、火、土、金、水の5つの
系統に分類をして性質を把握するシステム論です。
東洋医学では、肝、心、脾、肺、腎の五臓に置き換えて
それぞれの機能と関連性の深い働きを含めて考えます。
少し難しくなりましたが、これが基本の考えです。
西洋医学は、まず第一に考える臓器は「脳」です。
それに対し、東洋医学は「腸」を第一に考えます。
ハリウッド映画で、銃で人を撃つシーンは、脳をめがけますよね。
一方、日本の時代劇は、切腹ですよね。
日本語にも沢山ありますね・・・例えば、
断腸の思い、腹をくくる、腹が立つ等等。
東洋医学とは、いわば、”右脳型”医学で、視覚や、触覚を活用して行う診察は
言葉になりにくいパターン認知が特徴。
だから、言葉になることを重視し、感覚的なものを一切排除する
”左脳型”医学の西洋医学では、理解できない事も多々あります。
しかし、右脳と左脳は、陰と陽の関係で、どちらが欠けても存在できません。
いまは、統合医療とも言いますが東西の2つの医学が揃ってこそ
真の医学になりうると思います。
今後の僕のテーマは、まさにこの東洋医学をいかに有効に
取り入れていくかです。これからも色んな知識を身につけ
患者さんの為になる治療を心がけたいと思っています。